パイロットで大人気の木軸が採用されているSシリーズから、オートマチック機構が搭載された最高峰モデル「S30」が登場。
身近でも使っている人を数人知っているので、それくらい木軸とこのSシリーズは人気なのだろうなと感じている。
そんなSシリーズから最新モデルが登場するということで翌日(3/5)文具店へ行ってみたんだけど「S30」のブラックとブラウンがすで売り切れという事態。
1本3,000円もするシャーペンにも関わらずこの売れ行きには驚くばかり。そんな驚異の人気と性能を誇る「S30」をレビュー。
ちなみにこの「S30」の読み方は「エスサーティ」。公式サイトにも記載されている。
S30(エスサーティ)とは?
パイロットから発売されている「勉強、事務、製図など、あらゆる場面で使うことができる」万能シャープペンシル。
S30・エスサーティ 0.5mm(パイロット)の特長は下記。
- 初のオートマチック機構
- 手に馴染む木軸
- 低重心設計
Sシリーズ初オートマチック機構
「S30」は芯1本分をノック1回で書き続けられる「オートマチック機構」が採用されている。
原理としてはペン先を紙面に当てると、ガイドパイプがスライドして芯が適度に繰り出されるという仕組み。
手に馴染むやさしい樹脂含浸木材
パイロットはS20でも用いられているカバ(別名:バーチ)材の木軸が採用されている。
バーチは寒冷地に育つ樹木で、木目のばらつきやゆがみが少なくソフトな印象を与えてくれるのが特徴でもある。
カバ材に含浸という技術により樹脂を含ませて強度と耐久性を上げ、手になじむ木の温もりと美しさを兼ね備えている。
なお、この樹脂含浸木材はフリクションの上級ラインのWoodタイプにも採用されている。
ほどよい低重心設計
「S30・エスサーティ」は約21gと、シャープペンシルの中では重い方の部類に入ってくると思う。
同オートマチック機構を採用しているオレンズネロが約16g、スマッシュワークスが約13gなのにも関わらず、約21gはなかなか攻めている。
重すぎるわけではないので、この程よい重みが木軸と相まって書きやすさをサポートしているのではないだろうか。
S30・エスサーティ(パイロット)のスペック
S30・エスサーティ(パイロット)のスペックは下記。
ペン名称 | S30・エスサーティ |
品番 | HPS-3SK |
価格 | 3,300円 |
シャー芯径 | 0.5mm |
全長 | 約146.0mm |
直径(グリップ付近) | 約9.0mm |
重量 | 約21.0g |
軸さや | 樹脂含浸カバ材 |
方式 | オートマチック式 |
替ゴム | HERFS-10 |
メーカー | パイロット |
S30・エスサーティ(パイロット)のフォトギャラリー&デザイン
S30・エスサーティ(パイロット)の見た目・デザインを紹介。
パッケージ・デザイン
まずはパッケージから。
▼パッケージ開封 ※写真タップして拡大表示可
パッケージ開封~透明ケース取り出しまで
▼ペン取り出し ※写真タップして拡大表示可
透明カバー外し~ペン取り出しまで
文具店で他の人が手で実際に触れないので、安心できる仕様になっている。
フォルム・デザイン
続いて、S30・エスサーティ(パイロット)のデザイン。
ノーマルショット
パッと見たときに目立つのは、鏡面仕上げのようなペン先
ボディの柔らかな曲線美が分かるカットでもある。
こちら側から見てクリップが左巻きになっている
木目を1番楽しめる角度だと思う
クリップにパイロットのロゴが入っている
ノック部が金属製になっている点がS20とは異なる
本体に止まっているクリップの支えはやや手前で終わっているのが分かる
木軸なので基本的に同じ柄はほぼ無いと思うので、S30が数点あった場合は好きな模様を吟味するのがベター
レフログショット(特大縦写真)
レフログが購入したのは『ディープレッド』
アップカット
S30・エスサーティ(パイロット)に寄って撮っているアップカット。
その下には今回最大の特長である「AUTOMATIC SYSTEM」の文字も入っている
0.5 と PILOT と JAPAN の印字がある
さり気なくてクール
かなり薄めに入っているところがGood
やや横めから
幾重にも重なる円形の金型は、MADE IN JAPANを感じさせられる瞬間
中心よりややグリップ側にリングがある
ノック時の芯の出具合
オートマチック機構であるガイドパイプが出てくる
この状態ではまだ芯は出ない
約0.7~8mmくらいシャー芯が出てくる
シャー芯が約1.5~6mmくらいになる
少し長いかもしれないけれど、これは好みの領域
S30・エスサーティ(パイロット)の描線・書き具合
最初から標準搭載されてあるシャー芯で書いてみたんだけど、適度に重さを感じることができていい感じ。
アドバンスアップグレードモデルのように芯先が回るわけではないため、線幅を一定には保てないんだなぁ、というのは感じた。
ただ、レフログ妻曰く、『めっちゃかきやすい』との声はいただいた次第。
指先のフィット感が絶妙らしい。
ちなみに当のレフログはオレンズネロの方が、手に持ってる感を感じられるので好みかなぁ、と思った。
S30・エスサーティ(パイロット)のまとめ
S30(エスサーティ)をちょっと使ってみての感想。
パイロットのSシリーズを今まで購入したことがないなか、新登場したシャーペンを使ってみて『めちゃくちゃ使いやすい!』というまではいっていないというのが正直なところ。
その理由はそもそも長時間このS30(エスサーティ)を使っていないからである。
感覚的にはオレンズネロと同価格帯なのを考えると、S30(エスサーティ)の方が見た目と手触り・指触りがいいようには感じる。
それはやはりこの木軸(樹脂含浸木材)が利用されていることが大きいのだと思う。
私たちに馴染みのある箸やえんぴつ、家などもだいたいは木からできており、小さな頃から木と触れ合ってきてからこそ、そう感じさせられるのだろうと勝手に解釈している。
そして木材なので同じ模様が少なく、使い込めば使い込むほど、自分に馴染んでくるというのもこのS30(エスサーティ)の為せる技なのかなとも思う。
なので、オレンズネロと比べてもいけないのは分かっているけれど、それぞれに良さがあるようには感じるけど、柔らかな温かみなどを好むのであれば、S30(エスサーティ)を選ぶのをおすすめしたい。
逆にオレンズネロはメカニカルな先進技術が結集している感じがするので、そういうのが好きな人がいいのではと感じる。
ただ、S30(エスサーティ)はかなり高価な部類に入ると思うので、ちょっと使ってみたいなと考えている人は、オートマチック機構が搭載されていないS20(トゥエンティ)の選択肢もある。
少し安価なので木軸に興味がある人はこちらから使ってみるのもいいかもしれない。
ボールペンタイプがあるのもGoodである。
▼S30(エスサーティ)
▼S20(エストゥエンティ)
▼オレンズネロ